歯周病
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大切な歯を失わないために~歯周病について~

虫歯は、虫歯菌が出す酸によって歯自身が溶かされる「歯そのものの病気」です。一方、歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨など、「歯のまわりの組織(歯周組織)の病気」。実は日本人が歯を失う原因の第1位がこの歯周病です。
当院ではしっかりとした歯周病治療を行い、治療後も予防でしっかりとサポートしていくことに努めています。当院の院長は、大学で8年間歯周病の治療を専門に学び、25年以上の歯周病治療の臨床経験があります。
歯ぐきから出血する、歯がグラグラする・・・などの症状があれば、お早めにご相談ください。
歯周病の初期症状
以下のような症状は、歯周病のサインかもしれません。
- 歯磨き時に歯ぐきから血が出る
- 口臭が気になる
- 歯ぐきの色が赤っぽい
- 歯がグラグラする
- ときどき歯ぐきが腫れるが、しばらくすると治る
- 歯ぐきがむずがゆい
- 歯ぐきが下がって歯が長くなってきた
- 全体的に歯がしみやすくなった、など
歯周病の特徴

歯周病の原因となる細菌の多くは、実は普段から口の中にいる常在菌です。そのため、例えば抗生物質のような薬を使って特定の菌をやっつければ治る……というような病気ではありません。
しかも、痛みなどの自覚症状があまりないまま、何年もかけてゆっくりと進行するのも歯周病の大きな特徴。重度にならないうちは「たまに歯ぐきが腫れるけれど、薬を飲むか、しばらくすると治る」ということがほとんどです。
しかし、これが歯周病の怖いところで、炎症は24時間365日、ゆっくりと進行していきます。そのため、歯がグラグラしてくるなどして、気づいたときには手遅れになっていることも珍しくありません。また悪いところが1ヶ所見つかれば、お口の中全体に広がっていることが多いのも歯周病の特徴です。
歯周病の進行
歯の根元の、歯と歯ぐきの間には、健康な状態でも1~2mm程度の浅い溝があり、ここに磨き残しがたまると、唾液の中の石灰成分と固まって「歯石」という石のような状態になります。歯石は、歯に固くこびりついて歯磨きでは取れなくなります。
歯石には、細菌と同じくらいの大きさの穴が無数に開いています。そのため歯石ができると、ここに何億個もの細菌が住みついて毒素を出し、歯ぐきが炎症を起こして、出血しやすくなります。
歯ぐきは、強力な繊維で歯にくっついて、身体の中に細菌が侵入するのを防いでいますが、24時間365日、常に炎症にさらされ続けていると、この繊維が破壊され、歯ぐきが歯の表面からはがれていきます。すると、歯の根の周りに歯周ポケットという深い溝が形成されます。
歯周ポケットの中は暗くて酸素が少ない環境ですが、歯周病菌はそのような場所を好みます。そのため、深い歯周ポケットができると、歯周病菌の数がさらに増えます。
歯は、外から見える部分の1.5~2倍程度の長さの根(歯根)があり、これが歯ぐきの下の、歯を支える顎(あご)の骨(歯槽骨:しそうこつ)に埋まって安定しています。しかし、歯周ポケットができると、その中にも歯石が形成され、歯槽骨までに炎症が及び、骨が破壊されていきます。支えを失った歯はやがてグラグラして、たとえ虫歯が無くても、最終的には歯が抜けてしまいます。

歯周病の分類
- 歯肉炎:歯ぐきの腫れや出血はあるものの、炎症が歯ぐきの浅い部分にとどまっていて、骨にまで及んでいない初期の段階。
- 軽度歯周炎:歯を支える歯槽骨が約1/3程度破壊された状態。歯周ポケットは4mm前後のことが多い。
- 中程度歯周炎:歯槽骨が1/2程度破壊された状態。歯周ポケットは6mm前後くらいのことが多い。自覚症状は無くても、歯医者さんで「歯が少しグラグラしていますね」と言われることがある。
- 重度歯周炎:歯槽骨が2/3以上破壊された状態。歯周ポケットは多くの場合7~8mmか、それ以上。歯を支えている骨がほとんどないので、歯が揺れているのが自分でも分かり、この段階になると、治療しても治らず、最終的には歯が抜けてしまうことが多い。
歯周病の検査
歯周病の進行程度は
- 歯ぐきが出血しやすいか
- 歯周ポケットの深さ
- 歯のグラグラの程度
- レントゲンで見た、歯を支える骨の吸収の程度
で調べます。歯周ポケットの深さが大体4mm以上で、出血もあると、歯周病があるといえるでしょう。
歯周病の原因とは?
歯周病の原因は、大きく以下の3つに分けられます。
歯垢(プラーク)や歯石に潜んだ 歯周病菌による炎症 |
磨き残した歯垢(プラーク)が、だ液の中の石灰成分と固まって歯石になり、歯にこびりつき、その中に細菌が住みついて増殖し、炎症を起こします。歯石は歯ブラシで磨いてもとれません。そしてこの炎症によって、歯を支える骨がゆっくりと吸収して歯がグラグラしていきます。 |
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歯にかかる力の問題 | 歯ぎしり、食いしばりなどによって歯に過度な負担がかかると、歯を支える骨が吸収しやすくなって、歯周病の進行が早まります。 |
遺伝的要素、喫煙、糖尿病など | 歯周病は遺伝することがあり、親が歯周病だと、子も歯周病になることがあります。また喫煙習慣のある人は、タバコの煙の影響によって歯周病になりやすく、進行が早いといわれています。 |
歯周病は全身の健康にも悪影響を与えることがあります
歯周病菌や毒素が血液や唾液に混じって全身へ運ばれ、身体のさまざまな部分に影響を及ぼします。
糖尿病 | 歯周病と糖尿病には密接な関係があり、糖尿病の方は歯周病が悪化しやすく、また歯周病の方は糖尿病が治りにくいことがわかっています。逆に、歯周病の治療をすると糖尿病が改善することもあります。 |
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誤嚥性肺炎 | 歯周病菌の出す毒素により、高齢者などの誤嚥性肺炎が悪化しやすくなります。 |
全身疾患 | 炎症物質が血液に入って動脈硬化を進行させるため、脳卒中や心筋梗塞、狭心症といった血管系疾患のリスクが高まります。 |
妊娠中の影響 | 妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯周病にかかりやすくなることがあります。また早産や低体重児が生まれる確率が高くなると言われています。 |
その他 | 関節リュウマチやメタボリックシンドロームによる生活習慣病にも影響を与えます。 |
あきやまデンタルクリニックでの歯周病治療の特徴

当院の院長は歯周病治療を専門としており、患者様が末永く歯を維持していけるように、歯周病治療に力を入れています。また、お口のクリーニング、ブラッシング指導なども丁寧に、徹底的に行い、歯周病の進行や再発を抑制。以下のページでは実際の歯周病治療について詳しくご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。