予防矯正・マイオブレイス

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お子様の歯並びが
悪くなる原因を知っていますか?
抜かない・めだたない
『マイオブレイス』で予防矯正

お子様の歯並びが悪くなる原因を知っていますか?

歯並びが悪くなる原因とは?

近年、かみ合わせが悪い子どもが増えています。
昔は歯並びの乱れは遺伝が原因といわれていましたが、たとえ同じ親から生まれた兄弟や姉妹でも、田舎と都会など、育つ環境が異なると、全く違う歯並びになることがあります。
最新の研究によると、かみ合わせが悪くなる原因は、遺伝の要素は2割くらいで、残りの8割程度は舌、唇などの悪い癖や、口で息をする「口呼吸(こうこきゅう)」の影響が大きいことがわかってきました。

歯が移動する理由

歯が移動する理由

歯は常に舌や唇、頬によって前後から押され、そのバランスによって位置が決まります。
たとえペットボトルのキャップの重さ程度の2gの弱い力でも、1日に1時間以上継続してかかると、歯は動いてしまいます。このため、矯正治療で使用する細い針金でも歯が動くのです。

一方、舌は体の中でも特に強力な筋肉の一つで、約500gの力を持っています。
さらに、唇や頬も約300gの力を発揮します。これらの力は、中身の入ったペットボトルの重さに相当します。
このため、歯が舌や唇などによって間違った方向に押されると、歯並びが乱れてしまうことがあります。

正しい舌の位置

正しい舌の位置

普段、じっとしているときの舌には正しいポジションがあります。
それは、上あごの前歯の裏から約5ミリ後ろにある、少し膨らんだ「スポット」と呼ばれる場所に舌先が触れている状態です。生まれたばかりの赤ちゃんの舌は、この位置にあります。
舌がこの位置にあることで、上あごは常に舌に押され、その刺激により正しい量と方向で成長します。それに伴い、下あごも成長します。十分に成長したあごの上で、舌の周りを取り囲むように歯がきれいにアーチ状に並ぶのです。

正しい飲みこみ方

正しい飲みこみ方

飲み込み方にも正しい方法があります。
正しい飲み込み方は、舌の先が上あごのスポットにくっつき、唇や頬などの顔の他の筋肉を動かさずに行われます。無意識に唾を飲むことも含めると、飲み込みは1日に約2千回行われます。この時、成長期のお子様では舌によって上あごが押され、あごの骨が成長していきます。
大人の歯は親知らずを除いて28本あります。あごの骨は、料理を並べるお皿のようなもので、十分な大きさのお皿があれば、料理をきれいに並べることができるように、あごの骨が十分に成長すれば、歯もきれいに並ぶのです。

間違った舌の位置

しかし、舌が正しい位置にないと、あごの骨が十分に成長せず、歯がきれいに並びません。また、飲み込みの際に、舌や唇、頬の筋肉が歯や骨を間違った方向に押す悪い癖があると、あごの骨が過剰に成長して出っ歯や受け口になったり、舌に押されて下の前歯がガタガタになる、乱杭歯(らんぐいば)や叢生(そうせい)と呼ばれる状態になることがあります。

間違った舌の位置

口呼吸とは

口呼吸とは

舌が正しい位置にないお子様によく見られるのが、お口がぽかんと開いて口で呼吸をしている状態です。激しい運動の後に一時的に口を開けて大きく息をするのは問題ありませんが、普段から頻繁に口で息をする口呼吸には様々な問題があります。
意識しているときは口を閉じていられても、テレビを見たりゲームをしている時など、ふとした時に口を少しでも開けていると、習慣的に口呼吸をしている可能性があります。

口呼吸で歯並びが乱れる理由

口で呼吸するためには、空気の通り道を作るために舌が下がるので、舌が上あごに触れることができません。そのため、あごの骨に正しい成長刺激が加わらず、あごの成長が十分に行われません。また、舌をスポットにつけられないため、飲み込みも正しく行えず、頬をすぼめたり舌を突き出すなどして無理に飲み込むことになります。このようにして、唇や舌、頬が歯を間違った方向に押し、結果として歯並びが乱れてしまいます。

口呼吸は全身へ影響します

口呼吸は歯並びだけでなく、さまざまな健康問題を引き起こします。まず、口呼吸をしていると歯肉炎やむし歯、歯の着色、口臭が発生しやすくなります。また、風邪やぜんそく、アレルギーなどの病気にかかりやすくなり、集中力が低下して勉強やスポーツで力を発揮しにくくなります。さらに、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因にもなり、全身の健康に悪影響を及ぼすことがあります。

口呼吸になる原因

生まれたばかりの赤ちゃんは鼻で呼吸をしていますが、授乳時の問題、花粉症や空気の汚れによるアレルギー、鼻の病気など、成長途中のさまざまな原因で口呼吸になることがあります。
実際、近代化や工業化、生活の都市化に伴い、口呼吸と歯並びの問題が増加しているといわれています。研究によると、1950年代生まれよりも1990年代生まれの方が、また農村よりも都市部の方が、口呼吸の割合が高く、アレルギーやぜんそくなどの問題が増え、かみ合わせの乱れも大きく増加しています。

口呼吸になる原因

歯並びが悪くなる可能性があるその他の特徴

  • 姿勢が悪く、猫背、いびきをかく。
  • 硬いものが食べにくい。
  • 食事中にクチャクチャと音を立てたり、口から食べ物がこぼれる。
  • 話している時に唾が飛ぶ。
  • 「さ」「た」「な」行の発音が苦手で、滑舌が悪い。
  • 口を閉じると、あごに梅干しのようなシワができることがある。
  • 長い間、指しゃぶりをしていた。

お口の悪い癖を治すには

常に口を閉じていられず、ぽかんと開いてしまうのは、唇や頬などの口周りの筋肉が弱いことが原因の一つです。また、舌が直接歯を押しているなど、筋肉に悪い癖がある場合にも問題が起きます。
あごが盛んに成長する時期にこれらの悪い癖を改善することで、歯並びの乱れを予防することができます。
口呼吸を治し、成長を正しい方向に戻す方法として、口周りの筋肉の機能を改善する「筋機能矯正」という治療法があり、当院では、その一環として『マイオブレイス』という治療法を導入しています。

お口の悪い癖を治すには

マイオブレイス治療とは?

マイオブレイスは、シリコン製の柔らかい取り外し式の装置と簡単なトレーニングを組み合わせることで、歯が自然に並ぶためのスペースを作っていく治療法です。オーストラリアで開発され、30年以上の歴史があり、この種の予防矯正としては世界中で最も広く使われています。

従来の矯正治療の弱点

従来の矯正治療

従来の矯正治療では、歯に接着する装置(ブラケット)や針金を使いますが、これらは目立ったり唇に引っかかったり、歯磨きがしにくくて虫歯の原因になることがあります。

従来の矯正治療 従来の矯正治療

マイオブレイス

マイオブレイス治療では、ブラケットを使わないため、違和感が少なく、何でも食べることができます。また、歯磨きの制限がないため、虫歯になりにくく、歯の表面や根へのダメージもありません。

従来の矯正治療

これまでの矯正治療では、お口の悪い癖によって引き起こされた歯並びの問題だけを治療します。しかし、根本的な原因が解決されていないため、治療後に歯並びが元に戻りやすく、後戻り防止の装置(リテーナー)を長期間装着する必要があります。また、成長が終わってからでは、あごの骨のスペースが足りないために健康な歯を抜いたり、過度な出っ歯や受け口の場合は、あごの骨を切る手術が必要になることもあります。

従来の矯正治療 従来の矯正治療

マイオブレイス

マイオブレイス治療では、歯に強制的な力を加えず、歯並びが悪くなる根本的な原因にアプローチするため、治療後に後戻りしにくくなります。また舌が自然にあごの骨を拡げて歯並びを整えるのをアシストする、身体に優しく自然な治療法なので、将来的に、矯正のために歯を抜いたり骨を削ったりする可能性が低くなります。

マイオブレイス治療の方法

マイオブレイス治療では、シリコン製の取り外し式装置を日中約1時間と、夜寝るときに使用します。この装置は柔らかいため痛みがなく、学校や習い事に行く際には外すことができます。
年齢が高い場合、成長をより効果的に促進するために、外から見えないシンプルな針金の装置を歯の裏側に装着することがあります。
さらに、毎日5~10分の簡単なトレーニングを組み合わせることで、治療を進めていきます。

マイオブレイス治療の目標

  • 歯を抜かない。
  • 歯並びを長期間安定させる。
  • 良い顔や頭の形を形づくる。
  • 将来的な全身の健康を獲得する。

マイオブレイス治療に適した時期

マイオブレイス治療は、お子様の自然な成長発育を利用し促進するため、成長が盛んな時期に行うことが重要です。
頭の骨の成長は6歳から10歳がピークで、13歳にはほとんど止まってしまいます。そのため、成長ホルモンが活発に分泌され、成長の余力が残っている5歳から8歳のうちに始めるのが最適とされています。歯並びの乱れは自然には治りません。放置すると問題が大きくなるため、できるだけ早く歯やあごの骨の成長を正しい方向に戻すことが大切です。年齢が上がるほど治療が難しくなるため、永久歯がすべて生えそろうまで待たず、永久歯が1本でも生えていれば治療を始めることが可能です。また、受け口(反対咬合)の場合は、早期に対処する必要があるため、3歳から始めることもあります。

マイオブレイス治療に適した時期

治療期間

大きな治療期間は2~3年で、6歳臼歯が生えそろうくらいまでが目安です。口呼吸などの問題が改善され、大人の歯が生えそろうためのスペースが確保されれば、経過観察に移ります。長い時間をかけて身についた癖はすぐには治らないため、時間をかけてじっくりと治療を進めることが必要です。

仕上げ矯正(Ⅱ期矯正)

仕上げ矯正(Ⅱ期矯正)

マイオブレイスで目指すのは、歯があごの骨からはみ出さない、無理のない自然な歯並びです。すべての歯の位置が模型のように整ったさらに美しい歯並びを希望される場合や、装置やトレーニングをサボってしまった場合には、針金やマウスピースによる仕上げ矯正が必要になることもあります。
ですが、マイオブレイス治療をしっかり行えば、仕上げ矯正の必要性は半分以下になると言われています。また、仕上げ矯正が必要な場合でも、あごがしっかり成長しているため、短期間で済むことが多く、抜歯の可能性も低くなります。
※仕上げ矯正には、別途費用がかかります。

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